NEW疲労で悪化する頭痛と首肩こりで薬が手放せない
症状
20~30代から頭痛に悩まされており、特に右の後頭部から側頭部にかけて強い痛みが出現する状態である。週に2~3回程度、ひどい時は毎日頭痛が発生し、仕事に支障をきたすほどの症状であった。病院での検査では特に異常は見られず、薬物療法を行っていた。首や肩のこりがひどくなると頭痛が誘発され、それに伴い不眠やほてり、倦怠感も出現していた。
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来院者
50 代
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期間
2025年7月 ~ 2025年8月 -
頻度
週2~3回 -
通院回数
8回
施術と経過
初診時、首から肩、背中にかけて著明な緊張が認められ、特に右側の首に強い緊張がみられた。背中や臀部、手のツボに施術を行ったところ、首・肩の緊張が緩和し、頭痛も軽減した。2回目以降は、腹部の緊張緩和を目的とした足のツボ、呼吸の改善を目的とした肩甲骨周辺のツボを追加して施術を行った。8回の施術を重ねる中で、頭痛の頻度は大幅に減少し、鎮痛薬の使用回数も激減した。疲労時に首・肩の違和感が出現した際は、早期対応として通院頻度を増やすことで症状の悪化を防いだ。
使用したツボ
まとめ
慢性的な頭痛と首・肩こりの症例において、背部や臀部、手部、足部、腹部への包括的な施術アプローチが有効であった。特に、首・肩の緊張緩和に加えて呼吸の改善を意識した施術を行うことで、頭痛の発生頻度が減少し、薬物依存からの脱却にも成功している。また、症状の再燃を防ぐために早期介入を行うことで、良好な状態を維持することができた。本症例は、慢性頭痛に対する鍼灸施術の有効性を示すとともに、予防的なアプローチの重要性も示唆している。
担当スタッフ