NEW突発性難聴と回転性めまいで入院後の改善例
症状
右耳の突然の聴力低下と強い回転性めまいを主訴として来院。10日前に発症し、入院後に突発性難聴とメニエール病の疑いと診断された。左耳は3年前から聴力低下があり、補聴器を使用していたが、今回の発症により両耳の聴力が著しく低下。1週間のステロイド投与を受けるも改善が見られなかった。常にふわふわした感覚があり、吐き気を伴うめまい症状により日常生活に支障をきたしていた。仕事は短時間勤務に変更せざるを得ない状況であった。
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来院者
50 代
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期間
2025年8月 ~ 2025年9月 -
頻度
週2~3回 -
通院回数
11回~15回
施術と経過
初診時、頸部全体に強い緊張が認められ、特に前頸部の緊張が顕著であった。背部、手足のツボ、および顎周辺の緊張緩和を目的とした手のツボへの施術を実施。初回施術後、帰宅途中から聴力に改善が見られ、補聴器使用時の聴き取りが可能となった。2回目以降は、めまいに対するアプローチとして足のツボを追加。施術開始から2週間頃よりめまい症状が徐々に軽減。11回の施術を経て、低音域の聴力が回復し、高音域にわずかな聴き取りづらさは残るものの、めまいはほぼ消失した。気圧の変化による症状の一時的な悪化に対しては、自宅での体操や適度な運動を指導することで対応した。
使用したツボ
まとめ
突発性難聴とメニエール病の疑いによる聴力低下とめまいに対し、頸部周辺の緊張緩和と全身の調整を目的とした施術を実施した。特に手足のツボと頸部周辺への施術が効果的であり、11回の施術で聴力の改善とめまい症状の消失が確認された。気圧変化による症状の変動に対しては、日常生活指導を併用することで安定した経過が得られた。本症例では、西洋医学的治療と併用して鍼灸施術を行うことで、めまいの改善と聴力回復に一定の効果が得られることが示唆された。
担当スタッフ